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2012.10.11

NODA MAP「エッグ」

還暦前後のおっさん、おばはん計6名で野田秀樹の「エッグ」を観劇。いつぞやの書道塾と火山噴火の話以降NODA MAPはしばらくいいな、と言うことになっていたのだが、妻夫木君を生で見たいというおばはんの意見が優先されたのであった。

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寺山修司の未完の戯曲が改装中の劇場の壁の中から発見される、というなかなかミステリアスな設定から始まる。こういうつかみはとても巧み。どういう、展開になるのか。

「エッグ」というのは、生卵をボールに見立てておこなう仮想の球技のようで、その選手が東京オリンピックの円谷幸吉だったり、アベベだったり。

何故か舞台は戦中の満州帝国に飛んでいって、登場人物が男装の麗人川島芳子や満映の甘粕大尉らしきキャラとなっていく。「幻の満州帝国が燃えるっ」という1970年代のアングラ演劇の世界。731石井部隊が交錯して、まあ、懐かしい演劇風景と言えばそうなのだけれど、何で今更という感覚がぬぐえない。

大学病院で研修医をしていた頃、正門から病院へ向かう通り道に「夢の遊民社」の立て看板が立っていた。キャンディーズのランちゃんが出演していた。学生劇団の分際で私のランちゃんを客演で呼ぶこいつ等はいったい何物だ。

ちょっと前まで学生劇団をやっていた研修医は嫉妬の炎を胸の奥にたたんで、子どもたちの命と健康を守るため日夜戦い続けていたのであった。

そんな事情で(って、どんな事情や)、野田秀樹はそういう70年代前半の演劇シーンから、つかこうへいを間にはさんでもうひと世代離れた存在として認識していた。

今また、こういう70年代左翼アングラテイストが受けるのだろうか。

若い人たちは、円谷幸吉なんて知ってるのだろうか。円谷の遺書が出てきたとき、「三日とろろおいしゅうございました。」というあの文章が出てきたらもうどうしようかと思ったが幸いにして出てこなかった。

おっさんたちは許せぬということで意見が一致した。

おばさんたちは妻夫木君が目の前にいたのよぉー、とご満悦であった。

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