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2008.06.12

溶連菌感染症と尿検査

溶連菌感染症が治癒した後に尿検査をする、というのは一応教科書的な対応ではある。4年ほど前までは当院でも溶連菌感染で抗菌薬を飲みきった1−2週後に尿検査を実施していた。溶連菌感染症後の急性糸球体腎炎を見逃さないようにするためである。しかし以前からこの尿検査の実効性については疑問が出されている。

私自身の経験から言うと、溶連菌感染症のあとのお決まりの尿検査で急性糸球体腎炎が見つかった例はない。30年近く小児科医をやっているが1例もない。急性糸球体腎炎は何例も経験している。しかし、これらは無症状の人に尿検査をして異常を見つけて、精査の結果急性糸球体腎炎と判明したというものではない。いずれも、むくみ、血尿、高血圧に伴う諸症状があって急性糸球体腎炎と診断したもの。経過をたどるとその前に溶連菌感染症を疑うエピソードがあったということである。
尿検査をして初めてわかるような症状が軽微な急性糸球体腎炎がないわけではないだろう。だがそれはきわめて稀なケースである。適切に治療された溶連菌感染症では急性糸球体腎炎が続発する可能性は少ない。仮に急性糸球体腎炎を発症したとしてもそれは症状でみつかる。尿検査で腎炎の発症を予防できる訳ではないのである。
そう言うわけで、溶連菌感染症のあとに無差別に尿検査をするのは時間と医療費の無駄遣いであると判断した。多くの小児科医がこの判断を支持している。
抗菌薬の内服がきちんとできたかどうかを確認する機会を作る、と言う意味では治療終了後の尿検査の意義がないわけではない。この点では治療開始時期に最後まで抗菌薬を飲みきる事の大切さをお話ししているつもりである。

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コメント

子供がふたりとも急性糸球体腎炎にかかったので参考にさせていただきました。

いちどこの病気にかかった場合は、検査どうこうよりも、溶連菌感染が見つかったら注意して投薬などして頂く、ということになるのでしょうか。

もちろん既にかかりつけの小児科医さんにはご報告し、認識して頂いてます。

投稿: むくのきやすお | 2008.07.06 23:56

先月初めに4歳の息子が溶連菌に感染し、しっかり薬14日分を(寝ていても起こしてまで)時間で飲ましていたのですが、その間の尿検査で2回潜血±で、止血剤を処方されのんでいました。その後今月初めに再度発熱。その時は、咽がやはり赤くなったのですが、特に咽の検査はされずに、尿検査をしたところ、蛋白まででてしまって、アンギナール散まで追加で処方されたんです。ところが、それからどんな薬でも嫌がらず飲んでいた子供が、吐き出すようになってしまいました。主治医に相談したのですが、アイスとかゼリーとかでなんとか飲んでといわれて、息子も早くよくなりたいので涙流しながらも飲むのですが、そのあと全部吐いてしまうのです。またまた病院に行くと、今度は漢方にしてみようとのことで変更しました。初めは薬が変わったと喜んで口にいれましたが、やはり恐怖のようで・・・もう飲むのに相当の時間がかかって、ストレスのようです。顔色もサッと変わって、笑顔もなくなりました。食欲が自慢の子もすっかり減退。結局薬のときに使う少しのアイスやプリンでもうお腹が一杯になってしまうようなのです。
 こちらの対応も考えなきゃだけれど、本当にここまで飲まなきゃならないのか~と考えてしまいます。飲んだときはもう凄くほめています。本当に偉いと思っています。
今のところ、目だった浮腫みはなし。血圧は測ってないです。
早めに検査したから、この程度で済んでいるのかとも思うし、その反面、検査しなかったら自然に?改善してないのだろうか~とも思ってしまうのが本音です。

もうわらをもつかむ思いで、何かいい(自分にとってなのかもしれませんが)情報はないかなと検索していたら、ここをみつけて、書き込みしました。

投稿: ぴろかめ | 2008.07.14 11:24

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