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2008.04.17

アレルギー検査できますか?

花粉症の季節ということもあるが、新しい学期が始まって保育園や幼稚園で勧められることもあるのだろう。「こちらではアレルギーの検査はできますか」というご質問がこのところ多い。こういう質問があると、その日のコンディションによっては変な方面のスイッチが入ってしまって自爆してしまうこともある。最近は偉いので自爆スイッチがオンになることはまずなくなったがそれでもニアミスは結構ある。

「アレルギー検査」と言ってもいろいろある。食物アレルギーなら実際にアレルギー反応が出るかどうかを試す「負荷試験」が一番信頼がおける検査である。皮膚に接触させてみて皮膚の反応を見るパッチテストも実際の反応を見るということでその結果にはかなりの信頼がおける。アレルギー性鼻炎かどうかということなら鼻水を取って顕微鏡で見る検査も「アレルギー検査」である。しかし、皆さんがやって欲しい検査というのはそんなものではない。やってほしいのは「アレルギーの血液検査」なのである。
血液を調べたらどんなアレルギーかがわかるというご理解である。この理解は保育業界、幼稚園業界など広く敷衍されている。保育園で湿疹があると申告しようものならすぐ病院で何のアレルギーか血液検査してもらってきてください、と言うことになる。お父さんがアトピーだった。赤ちゃんもアトピーかも知れないから血液検査をしたいということもよくある。離乳食を始めるので食べられる食品を決めたいから血液検査をしてほしいというご希望もある。
「アレルギーの血液検査」(IgEやIgERAST)は検査費用が高額になるが、この年代は皆さんマル乳で自己負担なし。こちらも出来高(出来心ではない)でやっているので高額な検査はやればやるだけ収益はよくなる。なので、子どもが痛い思いをしたり、税金や保険料が無駄遣いされることにさえ目をつぶれば、はいわかりました、じゃあ採血をしましょ、とやってあげるのが町医者の正しい姿でありましょう。しかし、こうした検査の結果が一人歩きをして「卵アレルギー」や「ハウスダストアレルギー」が量産されるのは頂けない。もともとアレルギーの症状がほとんどない人でも検査すればIgE がちょっと上がっていて、卵白やミルクのRASTスコアが陽性になる人はいる。実際には卵を食べても何ともない人が検査をしたおかげで「卵アレルギー」にされてしまうのである。
皮膚にちょっとしたしたぽつぽつが出たら、あら何のアレルギーかしらというのが今のおおかたの反応だろう。じんま疹でも同じなのだが、食物による即時型アレルギー反応(IgEはここを見ている)は食べたものと反応が直結している。これは何のアレルギーだろうと疑う余地はまずない。血液検査はその裏付けを取るための傍証にすぎない。まずは症状があるかどうかである。症状があればそれは血液の検査を含めて検査をする。
これから健診のシーズン。保育園や幼稚園の「アレルギーかどうか血液検査してもらってきてください」攻撃をいかに撃破するかはこちらの健診での健康教育にかかっている。

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コメント

はじめましてこんばんは。

アレルギーが無いかの確認に検査なんて・・・。
驚きました。

本当に・・・症状がないならそれで良いと思います。

うちの娘も一度アレルギーで血液検査を受けています。
いろいろ沢山反応していました。

アレルギーっ子を持つママ友達で定期的に血液検査をして数値が基準以下になったら「除去を解除する」といっていた方が見えましたが、検査無しでも即時型アレルギーではない子ならたべせせればわかるのになぁ。なんて思ったりもします。

実際、数値なんてでなくても様子がおかしくなる食べ物は沢山ある気がします。
肉や海老なんかは血液検査ではでていないのに食べた数分後から赤みやかゆみ、発疹、むくみが出ましたし。
幸い呼吸はゼイゼイならなかったのでショックは起こしていないんだろうと判断しました。


でも、アレルギーっ子の親だからわかった事なのかもしれませんね。

投稿: あてもの | 2008.04.18 02:41

「アレルギーの血液検査」でわかることは限定的なのですが、手軽にできるということと結果を「数値」で表現できるということで拡がったのです。高額な検査とはいえ自己負担ゼロで出来る人がほとんどですからそのことも拍車をかけたのでしょう。私は「アレルギー専門医」ではありませんが、アレルギー疾患は奥が深いと常々思っております。

投稿: 院長 | 2008.04.18 23:27

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