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2007.06.03

休日診療所は疑心暗鬼

休日診療所の当番。今日の相棒は耳鼻科のドクターで主に成人を診てくれるが、小児急病センターと違ってこちらでは小児だけというわけにはいかない。なんと言っても麻しんの流行で「はしかではないですか」という患者さんが多いのである。

20歳代の女性、発熱と発疹。熱が昨夜からで、発疹は今朝から。麻しんの経過なら発疹は発熱してから3−5日目にでる。口の中に特徴のあるコプリック斑もないし、発疹も顔だけでじんま疹のようなぺたっとしたもの。どう見ても麻しんらしくはない。だが、ワクチン接種歴のある人が免疫が低下してきて罹る修飾麻しんでは症状は教科書に載るような典型的なものではない。こういうのもひょっとしたら非定型的な麻しんなのかも知れない。修飾麻しんの症状は何でもあり、ということらしい。だいたい健康な20代の女性がそう簡単に熱を出したり、発疹が出たりしないわけで、一応何かあるかも知れないという心構えは必要。「風邪ですな、薬だしときます、ほなサイナラ」という対応はマズイ。で、今は症状がそろってませんが非定型的な麻しんというのもあるので熱が下がっても明日は内科を受診してね、と丁寧に説明してお引き取りをねがう。ただ、明日内科を受診したところで麻しんかどうかの診断の決め手になる麻しん抗体の検査が出来ない状況になっているのはどこも同じ。結局、麻しんかなあ、違うよなあ、と首をかしげる風景が拡がることになる。
とにかく、年長児や成人の発熱や発疹は麻しんを疑ってかかれという状況はまだまだ続きそう。イヤな世の中だ。修飾麻しんは症状が軽いので動き回ってあちこちにばらまく。それがゼロ歳児に感染するというのが困る。
結局今日は麻しんと診断した人はゼロ。まずはめでたしということだろう。
ところで、休日診療所のカルテには
この患者さんは 
1.急病だった 
2.電話の応対だけでもよかった 
3.前日に医療機関にかかっておくべきだった 
4.翌日かかりつけ医を受診すればよかった
のどれかに○をつける欄がある。私の診た分は全員4に○をつけた。
このアンケートは10年以上前からあるはずなのだが、結果が集計されたという話を聞いたことがない。いったい何のために記入させているのだろう。もし集計して結果を公表する気があるのなら、「5.そもそも医療機関を受診する必要はなかった」というのも入れるとよいと思う。

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