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2007.01.23

閑中忙あり

相変わらずヒマな日々が続いている。予約が詰まっているのは検診と予防接種だけ。朝からのんびり構えていたら、想定外の患者さんであたふたとなる。

インフルエンザ今季2人目。これは想定内。タミフルは要らないということでまあ話はスムースに行く。
ふだんから朝の頭痛、腹痛と低血圧で診ていた中学生が、今日は胸が痛いと言ってやってきた。いつもなら中学生が胸痛でやってきたら「恋の病だね。図星だろう。」なんてちゃかしているのだが、どうもそういう雰囲気ではない。血圧もふだんより高いし。もう一度よく聴診してみたら呼吸音に左右差がある。あ、気胸だ・・・。ということで紹介状を書く。ここまではよかった。紹介状に現在の処方を転記したところで突然電子カルテが「予期しない理由により終了しました」というお告げ。紹介状だけではなく本日分の診断に至るカルテ記載もパア。ふーっと、とりあえず深呼吸。もう一度最初から入力し直す。おーい、血圧いくらだった!?語尾がとんがる。あ、いけないと努めて心を鎮める。人間ができているのだ、私は。こういう事を書くと電子カルテにするかどうかを迷っておられるご同業の方が、やっぱり電子カルテはやめておこうなんて思われるかも知れない。心配ないです。こんな事が起きるのは4−5ヶ月に一回くらいだから。って、やっぱり困るわな。しばらくして紹介先のN先生から電話。やはり気胸だったとのこと。
その次に来たのが4ヶ月の赤ちゃん。乳児湿疹でワセリンを使っている。ワセリンが無くなったので来ましたと。まあ、ワセリンだけでやっていけそうだね、なんて言いながら下着のひもをほどいて胸を開ける。2日ほど前からちょっと機嫌が悪くなってかすれ声になっているんです、とお母さん。泣きすぎたら声もかすれるからねえ、と聴診器をあてる。ん、なんだこりゃ、脈がむちゃくちゃに速い。時計を見ながら数えるが数え切れない。200以上であることは確実。本人はケロッとしている。とりあえず、心電図だな。新入りの看護師さんだったので私が心電図の取り方を講義しながら電極をつける。じっとしてない赤ちゃんに電極を固定するのは大変。右手をつけたと思ったら左足がはずれている。ええい、もう知らんぞと思ったところで何とか心電図が撮れる。上室性頻拍で心拍数は260。すでに発症から36時間くらいだろう。これは入院だなと病院に転送依頼の電話をいれる。循環器専門医が不在とあって転送先がなかなか決まらない。時間ばかりが過ぎる。やっと引受先が決まって、紹介状を持って送り出したつもりでいたら、ワセリンが出てませんと戻ってくる。ずるっ。いや、この際、ワセリンがどうのという問題じゃないんだけどと、それでもワセリンの処方箋を出し直して行ってらっしゃいと送り出す。
この「乳児の上室性頻拍症」は「外来小児科初診の心得21ヶ条」(医学書院)に見逃してはいけないケースとして症例呈示したのとほとんど同じ。心原性ショックになる前に診断すべきと偉そうに書いたが、見逃さないでよかった。
とまあ、ヒマなはずだったのが大忙しとなってしまったのだった。

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