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2006.06.20

おたふくかぜ

このところおたふくかぜが急増している。一時多かったのが一息ついたなと思っていたら先週からまた増えだした。おたふくかぜと言ってもピンからキリまである。たいていは熱が出ても2−3日、腫れが引いて登園できるまでどうやって時間をつぶそうかというものだが、中にはキツイものもある。

おたふくなんて自然にかかった方がいいよ、なんて無責任な情報を流すむきもあるようだが、重症化したおたふくかぜを見たらとてもそんなことは言えない。
一番有名なのは精巣炎。10歳過ぎてかかると可能性が高くなる。高熱とともに大事なアソコが腫れ上がって歩けなくなるくらいに痛い。無精子症になるというので恐れられるが、これは滅多にない。小さいうちに罹ればこの心配はないというけれど、小さいうちなら軽く済むという保証はどこにもない。
次は髄膜炎。じっとしていられないくらいに頭が痛い。痛い痛いと泣き叫ぶが、何もしてやれない。これは医療者としてもほんとうに辛い。せいぜい鎮痛剤を使うくらい。
あまり知られていないのが難聴。おたふくかぜに罹った人の3000人に一人が難聴になるという。大抵は片側だけなので日常生活はできるが、片方の耳が聞こえないというハンディはかなり大きい。いったん難聴になって症状が固定してしまえば治療はできない。
他にも合併症としては、卵巣炎、膵炎などもある。
今日も一人すごく辛そうなおたふくかぜの子がいたのだが、ワクチンさえ接種していればと思うと残念な気持ちである。日本以外の多くの国ではおたふくかぜワクチンはMMRの3種混合で全員接種になっている。やっとMRの2種混合が始まった日本とはえらい違い。

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