« 藤田嗣冶展をみる | トップページ | 回転寿司 »

2006.05.15

新生児はどこでみる

小児科の守備範囲は生まれ落ちたときから中学生までというのが一応の合意事項。これをスタートは生まれる前から(プレネイタルビジット)うしろは高校生まで拡げようという動きが盛んだ。子どもの数が減るのだから、小児科の営業的立場からすれば患者数を確保するには対象範囲を拡げるのが得策だ。だが、問題は営業面だけのことではない。

今日、どういう訳か新生児の新患が二人続いた。新生児を見ないわけではないが、うちのように特に産婦人科と提携しているわけではない開業医にくる新生児は珍しい。
一人は黄疸と溢乳。光線療法をして退院したのだが、黄疸が消えないようなら小児科に行くようにといわれて、溢乳もあり黄疸が消えないので心配できた。光線療法をした黄疸が1日や2日で消えないのは当たり前だが、退院時の説明が十分ではないのではないかという印象。家族は不安いっぱいだった。
もう一人は昨日退院してきたばかり。生理的体重減少が大きかったことと、首や腋の下黄色いじくじくがあるということで来院。皮膚のほうには外用薬が出ていたが、とくに外用薬が必要な状態とも思えない。どういう話をされて退院したのかわからないが、両親に不安を残したのは確か。
どちらのケースも医学的には軽微な問題だが、生まれて早々にトラブルに遭遇した親の不安感をフォローできていないように思われた。はじめて赤ちゃんをもつ両親にとってはほんのちょっとしたことも心配でたまらないというのが普通。決して神経質すぎるわけではない。
最近では産科でも新生児の検診は小児科医を雇っているところがほとんど。ただ、常勤でないことが多いので退院時の指導をいつも小児科医がするわけでもないし、心配ならいつでも来てちょうだいというわけにも行かない。いきおい、起こりうる可能性のある怖い事態を並べておいて、心配ならどこか小児科に行きなさいねということになる。
別に営業範囲を拡げたいわけではないが、小児科医によるプレ(産前)、ポスト(産後)の訪問がこう言う時に意味を持ってくる。

|

« 藤田嗣冶展をみる | トップページ | 回転寿司 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/4860/10083436

この記事へのトラックバック一覧です: 新生児はどこでみる:

« 藤田嗣冶展をみる | トップページ | 回転寿司 »