« 土曜日は休診です! | トップページ | 小児科学会@金沢 »

2006.04.21

執筆降板

昨年たのまれた保育士養成のための小児保健の教科書。断りにくい筋の話ではなかったが、女子大の教科書というところで少しぐらっとなったのが間違いのもとだった。あとで知ったのだが、分担執筆で予定分量は400字詰め140枚。医者は私だけ。引き受けたものの気ばかり重くてちっとも進まない。

締め切りは昨年10月。この時点でゼロ枚。それでも一応資料をそろえるという「誠意」は見せつつ、督促が来たら書かなくてはと思っていた。ふつう、締め切り前には、そろそろ締めきりでございますが原稿の進捗具合はいかがでしょうか、なんてハガキが来る。それでも、締め切りが過ぎると、すでに締め切りが過ぎておりますのでお急ぎください、ご入稿と入れ違いでしたらお詫び申し上げます、なんてえハガキが来る。ところがちっとも来ないんだな、この催促が。もともと催促されないと動けない体質というか、自主性がないというか。催促もされないのに書くのもなあと思いながらも、もともと分量が多いから突然さあ書け今書けなんてことになったら大変だ、少しは書いておこうと年末に書き始めた。手始めに「感染症」に手をつけたが、これが結構な難題。保育士さん相手にどの程度書いたらよいのかわからない。参考にと渡された既存の教科書はえらく難しいことがならんでいる。こんなこと書いても役に立たんぞと思いつつ、ぐだぐだとしながらも何とかこの章は終わる。年が明けても催促は来ない。どうなってるのだろう。企画がぽしゃったのかなと思いつつも、原稿ができていないのに、編集の先生にどうなってますかなんて聞いたらやぶへびになる。これ以上書くのはやめてしばし静観しようと決める。以前、なけなしの原稿をたたきつけたのにその後まったく音沙汰がないという経験をした。3年以上経った今でもなしのつぶて。風の便りに編集企画が流れたという話を聞いた。分担執筆の原稿は最後に出すべし、これがこのときの教訓。
4月に入って企画編集の先生からメールが来た。発行予定の出版社が降りると言ってきて、この企画は没になったというのだ。督促が来ない理由が判明した。当たり前のことながら大変なお怒りで、怒りはもちろん出版社のほうにむいていている。原稿ができていないこちらに弾が飛んでこなかったのは幸い。別の出版社をあたって再度企画を作り直すからまた協力してくださいということだった。
いや、これはちょっと待ってください。実は引き受けたものの多大な負担で、これ以上は無理、企画を練り直すのでしたら、これを機に私は降板したい、と申し入れる。完成している所だけはお渡ししますのでそれでご勘弁ということで何とか取引成立。

世の中に 未完原稿なかりせば 春のこころはのどけからまし

軽はずみな原稿請け合いはやめましょうという、今更ながらの教訓でありました。
これからの依頼原稿に対するスタンスを決めておく。どういうときに引き受けるかというと
1.大金を提示された時・・・へへい、何でもいたしますだ
2.断れない筋がらみで、断ると社会的に抹殺されるおそれがある時・・・最近わかったことだが、意外と抹殺されない。
3.依頼の趣旨と書きたい・言いたいことが合致する時・・・んなことは滅多にありませぬ。
以上のように決定しました。

|

« 土曜日は休診です! | トップページ | 小児科学会@金沢 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/4860/9697150

この記事へのトラックバック一覧です: 執筆降板:

« 土曜日は休診です! | トップページ | 小児科学会@金沢 »