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2005.06.26

グループホーム

母のグループホームへの入居を決めてきた。本人はいやだとも、気に入ったとも言わない。現状を自分なりに受け止めている様子。

母の新居となる居室に妹がアルバムを一冊だけ置いていった。20年ほど前の実家の風景。孫を連れて帰った私たち一家や、妹が実家で主催していたお菓子の教室。人があふれていて、表の庭は父の育てた薔薇の花で埋まっている。あの頃が、昭和6年に建ったという実家の最後の輝きだったのかもしれない。「家」は生き物だ。そんなアルバムを感慨深く見ていたが、母は興味をしめす風でもなかった。
住む人のいなくなっただだっ広い家で一晩を過ごした。自分一人があの家にいるというのはこれまでの人生で初めてのことだ。子どもの頃、一人で廊下の奥にある便所に行くのが怖かった、そういう気持ちがよみがえってくる。
人に一生があるように、家にも一生がある。最後の引導を渡す役目が回ってきたが、これは巡り合わせというものだろう。実家の近所では空き家が目立つようになったという。一人暮らしの高齢者が減ってきてそのあとが空き家になっている。永遠に続く「家」はない。

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コメント

身をつまされる話ですね。
なんでも引き際があり、誰かが話さなきゃならないこともあります。

お医者さん、弁護士さん等、先生といわれる人の引き際は難しいですよー。

投稿: shimo | 2005.06.27 09:34

こういう事はここに書くべきかどうか迷う事があるのですが、これも私の生活の断面ですので。どこで姿を消すのか、自分で決められるうちに決めたいと思いますね。

投稿: 院長 | 2005.06.28 00:08

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