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2004.11.26

アルコール綿

皮下注射をするときにはアルコールを浸した脱脂綿「アルコール綿」で皮膚を「消毒」する。保健所の検診などに行くと机の上にアルコール綿が置いてある。これで指を「消毒」してくださいと言うことだろう。アルコール綿での「消毒」はお約束みたいなもの。
アルコールで皮膚が真っ赤になる人が時々いる。こういう人に注射するときはどうすればいいだろう。イソジンなどのアルコール以外の「消毒薬」を使うという答えが一番多いかもしれない。だが、そもそも「消毒」は必要なのか。多くの医者は「アルコール消毒」など儀式でしかないことに気づいている。
「アルコール綿の節約について」というおもしろい記事を見つけた。

皮下注射の時に皮膚の表面に細菌がいた場合、針を刺すことで菌を皮下に押し込んでしまう可能性はある。だが、その菌の量はごくわずかで異物でもなければ感染を起こすことはない。だから皮下注射の時のアルコール綿は不要だというのがこの研究結果。同じような研究は他にもいくつかある。
では、なぜクリニックでは不要な「アルコール消毒」をしているのだと聞かれると、それは何となく慣行でやっているとしか言いようがない。いま「消毒」しないでいきなりぶすりとやったら患者さんもびっくりして騒ぎになる。説明も大変。ということで、今のところ「何となく」アルコール消毒を続けている。そのうち世間もわかってきて抵抗がなくなって余計なことはなくなるかもしれない。先日、アルコールで皮膚が真っ赤になるという人に、じゃあ消毒なんて意味がないから消毒なしでやりましましょうと話して接種した。ちょっと怪訝そうな表情だったが、それで感染が起きたという苦情もない。でも、みんなにこの方式を採用するのはまだちょっと早いのかなと思う。
「新しい創傷治療」消毒とガーゼの撲滅を目指しては大変参考になる。

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