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2004.07.30

「69」

マラソン仲間のPICOさんのBlogでちょっと前に村上龍の「69」を取り上げていた。ちょうど映画化されて、主演は妻夫木聡。村上龍も中島らもも同い年だ。

村上龍の小説は何となく読まなかった。同い年と言うこともあってか、変な対抗意識のようなものがあった。「69」は20年ほど前に書かれて、当時も結構話題になったらしい。私は全く知らなかった。今は心がナチュラルなので(どこがや)なんでも読める。先日Amazonから届いたので読んでみた。ちょうど、1969年をともに高校3年生で過ごした友人の訃報と重なって複雑な思いだった。
1969年はこれまでの人生の中で3番目におもしろい年だったと主人公は言う。そう、1969年はおもしろかった。人生のうちで一番おもしろかったかもしれない。私も17歳で童貞だった。東大の入試が中止になったがそのときはまだ2年生、何となくほっとしたものだ。安田講堂の落城をテレビの前で見届けた。あの時に2年だったか3年だったかで人生が変わった人はきっと大勢いると思う。
あの年、スリルとサスペンスと恋と革命が一緒くたになってやってきた。うしろには田舎町のよどんだ空気が流れていたはずなのだが、今となっては思い出せない。17歳のガキがいくら偉そうなことを言っても考えていることはみな同じ。もてたい、やりたい、これだけだ。格好をつけるときはとたんに標準語になるというのもおんなじ。
演劇だ、映画だ、政治だ、、となんか祭りのようだった。
「69」はそういう気分を思い出させてくれた。最後にアメリカングラフィティのエンディングと同じように、登場人物のその後が書かれている。
私なら「1年の浪人を経て地方の医学部に進学。学生演劇に手をだすがものにならず。卒業後は地道な小児科医として、子どもの命と健康を守るため日夜戦い続けている。」なんてね。

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コメント

トラックバックありがとうございます。「69」結構おもしろかったのではないでしょうか? 他の村上龍の作品とは一線を画していると思います。

たしかに高校2~3年生というと、毎日が「祭り」でしたよねぇ。とすると、今は「祭りのあと」が長々とつづいているというところでしょうかね。

投稿: PICO | 2004.07.30 20:51

PICOさん。
映画の方はそのうちWOWWOWででも見ることにします。それにしても何で今映画化なんでしょうね。

投稿: 院長 | 2004.07.31 08:54

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